日頃パソコンを使っていて、起動がいつもより極端に遅かったり、使用中ガリガリッという異音がしたり、突然真っ青な画面(業界では「ブルーバック」などといいます)になったりしたことはありませんか?
言うまでもありませんがパソコンは機械です。形ある物は壊れます。また、壊れる原因や時期を予測することはできません。特にパソコンのような精密機械は温度や湿度、磁気といった環境には敏感で、夏場の暑い盛りや冬場の凍える寒さの中に放置しておくと不調を訴えることがよくあります。ノートパソコンの落下事故や電気のブレーカ落ちなど、故障に繋がる原因は様々です。
大きな括りで言うとパソコンは以下の部品で構成されてます。
基盤や操作用部品が故障した場合は交換することで直る場合が比較的多いのですが、ハードディスクが故障した場合、事態は深刻です。
ハードディスクは、簡単に言うとビデオレコーダーなどと同じで、情報を記憶する部品と読み書きするための部品に分けることができます。故障したのが読み書きするための部分であれば専門の業者に頼んで救えることもありますが、記憶部品が大きく損傷している場合は、最悪諦めなければならないケースもあります。
このような事態に遭遇した場合、最も深刻なのは壊れた機械よりも日々蓄えられた情報が喪失してしまうことです。
機械やOS(WindowsXPなどのパソコンを動かすための基礎的なソフトウェア)、アプリケーションソフト(ワードやエクセルなどの特定の作業を行うためのソフトウェア)は、比較的容易に元に戻すことができますが、使用者が作った情報は元に戻せません。
一度でもこのような痛い目に遭った方はデータ保全(バックアップ)の重要性は理解していると思いますが、今まで一度もこういった経験のない方は、常にデータを保全すべきことは誰も教えてくれませんし、どのように保全すればよいかを教わる機会も少ないのが実情です。
バックアップは、手作業でFPDやCDなどにコピーする方法から始まり、ネットワークを使って他のパソコンにコピーする方法、デスクトップパソコンであればハードディスクの二重化、果てはパソコンそのものを多重化する方法など、方法によって安全性や手間、費用に違いが出て来ます。
大切なのはパソコンまたは人間どちらか一方に頼らないことです。機械は保全処理中に壊れることが考えられますし、人間は保全操作そのものを忘れることがあるからです。パソコンによる自動的なバックアップ処理と人間の手作業によるバックアップ処理をうまく組み合わせることで、データ消失という未知なる危機に遭う確率がかなり減ります。
今までバックアップをしてなかった方ややりかたがよく分からない方はこの機会に考えてみてはいかがでしょう。