メールの送り先から「メールがウィルスに感染してるってパソコンが言ってきたんだけど、あなたのパソコン大丈夫?」と言われたり、パソコンを使用中に「XXXウィルスを検出しました。隔離します。」というような表示がされたことはありませんか?
最近のパソコンは購入時試用版のウィルス対策ソフトが予め添付されていて、導入直後感染被害に遭わないよう配慮されてます。
しかし、ソフトを最新に保てる期間が3ヶ月程度に限定されたものが殆どで、それを過ぎるとパターンファイル(医療で言えば試験薬的なもの。これを使ってコンピュータ内のウィルスを発見・駆除します)が更新されず、新しく発生した新種・亜種・変種といったウィルスに対して無防備になってしまいます。
まれに更新期限が切れたままパソコン使い続ける方もいるようですが、今やウィルス対策を行うことはパソコンを使う上での最低限のマナーです。
くれぐれも有効期限切れにはご注意下さい。
コンピュータウィルスや情報漏えいという言葉とその意味・実体は、これまで報道メディアを通じて皆さん概要はご存知だと思います。悪質なウィルスはパソコンの機能を劣化させたり、ファイルを改ざんしたり、最悪パソコンが使い物にならなくなることもあり被害は甚大です。
しかし、今回はウィルスに感染したり情報が漏えいしたパソコンそのもののではなく、その持ち主である個人や企業、そしてその関係者が被る二次的・三次的な被害について考えます。
コンピュータウィルスは、読んで字の如くコンピュータからコンピュータに感染するので、個人では大切な家族や友人、企業では同僚や同業者、取引先などがターゲットになります。仮に感染したウィルスがコンピュータに大きなダメージを与えるものであった場合、関係する人々の情報を破壊します。また、WinnyやShareなどのファイル共有ソフトがウィルスに感染した場合、自分の情報はもとより関係者の情報が流出し、その情報が第三者に悪用された場合、本人の意識とは無関係に関係者に大きなダメージが与えられます。
情報セキュリティ問題は情報機器関連の企業に限った話ではなく、今や日本中の企業や個人まで巻き込む大変大きな問題です。
私達は仕事柄、電気メーカーをはじめとする情報機器関連企業を訪問することも多く、メーカーが主催する情報セキュリティ講習会などに参加する機会も多々あります。
企業が内部の予防措置や問題発生時の対処を考えることは勿論大切ですが、現在、大手の企業が着目しているのは、関連会社や組織を構成する個人そしてその家族の情報モラルやセキュリティ意識です。
メディアでの報道は、日本でも有数の機関や企業で表面化した問題が取り上げられる傾向があるので、ともすると中小企業、ましてや個人や家族には縁遠いものに感じてしまいますが、情報セキュリティ問題は個人の不注意や悪意なき近隣者が起こしてしまうことも多いので、より小さな組織や個人レベルでこの問題をしっかり考え対処していくことが重要です。
ある会社の人が会社の情報を自宅に持ち帰り、家族と共有するパソコンで仕事をしました。家族がWinnyなどのファイル共有ソフトを使い始め、ウィルスに感染。会社の情報が流出したという事例があります。当人は勿論のこと、家族全員が大きな痛手を被ったことでしょう。
昨今のインターネットや情報機器は今までこれらに縁のなかった人々を巻き込んで急速に普及しつつあります。世の中が便利になることは歓迎すべきことですが、一方で危険が増大していることも事実です。情報は人から人へ渡るものなので、個人レベルの意識の向上が何よりも大切です。
家族という最も小さな社会での情報教育の重要性について、この機会に考えてみてはいかがでしょう。