LAN(Local Area Network)は、家庭や事務所といった同一拠点にあるIT機器を相互につなぎ情報をやり取りするネットワークです。現在最も普及しているのは、核となる通信用機器(ルーターなど)にそれぞれの機器をつなぎ、Ethernetと呼ばれる規格で通信する形態です。より対線や同軸ケーブル、光ファイバーなどの物理的なケーブルでつなぐLANを有線LAN、赤外線や電波などを使ってつなぐLANを無線LANなどと言います。同一LAN上で有線と無線を混在させることも勿論可能です。
最近では「情報家電」という言葉が随分浸透してきました。これは、ネットワークに接続できるテレビや冷蔵庫、エアコンなどの家電製品のことで、今までのネットワーク=コンピュータという既成概念から脱し、あらゆる電気製品をネットワークにつなげ、より便利にしましょうという試みです。各メーカーの努力で確実に技術開発は進んでますが、肝心の消費者はなかなかそこまで追いついてないというのが実情かもしれません。しかし、近い将来必ず実現するであろうことは皆の共通認識であり、願いでもあります。
このような潮流の中、家庭や事務所にLAN環境を構築し、そのメリットやデメリットを予め体験しておくことは非常に大切なことです。特に最近では無線LANの需要が高まっており、オフィスや家庭からケーブルが消えつつあります。しかし、無線LANは電波で情報をやり取りするので、電波が届く範囲にいる人に情報を開示してしまう怖れがあります。このような盗聴や情報漏えいを防止するために、無線LAN機器には様々なセキュリティ機能が実装されてますが、稀にセキュリティ設定を施さずに使ってる人がいます。このような安易な使用は大変危険です。
ネットワークを構築することで得られる恩恵には様々なものがあります。複数台のパソコンを同時にインターネットにつないでWebを閲覧したりできることはその代表格と言えるでしょう。しかし、その他にも多くの使い方があります。例えば、子供にとってパソコンはビデオゲームと並んで人気のアイテムです。特に複数の子供がいる家庭ではパソコンの取り合いや順番待ちがあると思います。パソコンが一台の家庭ではこれは止むを得ませんが、パソコンが二台以上ある家庭でも同じ状況が見られます。原因が情報の保存先である場合は、ネットワーク内の決まった場所に保存することで回避できます。情報の共有や一元管理は、まさにネットワークが得意とする分野です。デスクトップパソコンをファイルサーバに見立て必ずそこにデータを保存するようにしたり、ネットワーク対応のハードディスクを設置することで、より使い易いネットワークに生まれ変わります。